イオン交換膜とはイオンを選択透過させる膜で、大きく分けて陽イオン交換膜と陰イオン交換膜があります。陽イオン交換膜にはマイナス電荷の交換基が固定されていますので、陽イオンのみ透過することができ、陰イオンはマイナス電荷の反発を受け、透過できません(図1-1)。陰イオン交換膜はこの反対の作用になります(図1-2)。
イオン交換膜と似たものに、イオン交換樹脂があります。
イオン交換樹脂は粒状をしたイオン交換体でイオンを吸着交換する働きをします(図2)。しかし吸着能力がなくなると再生が必要となり、多量の再生廃液が発生します。
これに対しイオン交換膜は、イオンを透過させるだけなので再生を必要とせず、長期間連続使用することができます。
ネオセプタは次のような特徴を持つ優れたイオン交換膜です。

イオン選択透過性が高い
特定のイオンを選択的に透過させるイオン選択透過性に優れています。

電気抵抗が低い
極めて低い電気抵抗を示します。電気透析装置での電力費を低く抑えます。

機械的強度が大きい
補強材により、機械的強度が大きく、丈夫で取扱が容易です。

耐薬品性に優れる
化学的に安定で長期間使用できます。

寸法安定性に優れる
温度、組成、濃度の変化等によって生じる寸法変化が小さいです。

溶質・溶媒の拡散が小さい
溶質・溶媒の拡散移動を最小限に抑えます。

1価イオンと多価イオンの分離が可能
膜種選択により溶液中の1価イオンと多価イオンの分離が可能です。
標準膜…一般的な濃縮・脱塩に適用されます。
特殊膜…一価イオン選択透過性や耐薬品性などの特徴を備えた各種膜を取りそろえております。
ネオセプタの特性を最大限に生かすため、ご使用に際しては次の点にご注意ください。

乾燥させず、湿った状態でお使いください。

膜の破損・劣化を避けるため、折り曲げ、異物の付着等は避けてください。

保存の際は乾燥を避け、冷暗所に保管してください。

油分、酸化性物質(濃硝酸、過塩素酸等)、イオン性の高分子有機化合物(界面活性剤等)を含む溶液での使用は避けてください。