イオン交換膜と電気の働きで溶液中のイオン性物質の脱塩・濃縮・精製・回収が可能になります。
電気透析の原理は、1対の電極間に陽イオン交換膜(C)と陰イオン交換膜(A)を交互に配列し、脱塩室、濃縮室を構成させます。この脱塩室に食塩(NaCl)を供給して直流電流を通すことで、陽イオン(Na+)は陰極側に引き寄せられ、陽イオン交換膜を透過して濃縮室に移動します。また、陰イオン(Cl-)は陽極側に引き寄せられ、陰イオン交換膜を透過して濃縮室に移動します。このことから、脱塩室は食塩が除去され、濃縮室に食塩が集まります(図3)。
イオン性物質の脱塩・濃縮・精製・回収ができます。
イオン性物質同士の選択分離もできます。
非イオン性有価物からイオン性物質を除去できます。
加熱・加圧を必要としないため、成分の変質が生じません。
脱塩率・濃縮率をコントロールできます。
再生工程を必要としないため、長期連続運転可能です。
騒音・振動が小さく、装置の取扱は容易です。
・海水から食塩製造 ・醤油の脱塩 ・オリゴ糖の脱塩 ・最終処分場浸出水の脱塩、濃縮
・工程廃液の脱塩、濃縮 ・アルミサッシ酸洗酸廃液の回収 ・アルカリ廃液の回収